- 実習中ってなんでこんなに寝れないの?
- 実習中は寝れないのって当たり前のことなの?
- 毎日、睡眠不足で実習なんて看護学生はつらすぎる!
看護学生だったら、一度はこう思ったことがあるでしょう
病院実習中の看護学生は、睡眠不足!
個人差や実習科目によって差もありますが、ハードな実習の場合は睡眠時間2〜3時間のこともよくあります
たまに、大変な実習でも5〜6時間寝れていたり、バイトをしながら実習をしていたという方もいますが、少数派でしょう
ほとんどの看護学生は、“患者さんの病気や使用している薬を調べて、必要なケアを考えて、それを安全に行うための準備をして、明日のスケジュールと実習目標を考えていたら•••もう寝る時間がない!”
ですが、わたしは
睡眠不足で看護実習をしている人=患者さんのために次の日の実習をしっかりできている人がほとんどだと思っています
もちろん、自分の睡眠時間を削って記録をすることが正しいというのではありません
しっかり自分の睡眠時間を確保しながら、患者さんのために次の日の実習もしっかりできるのが1番ですが、現実的には難しいのです
こんなことを言うと、『自分の睡眠時間を削って患者さんのことを考えるなんて、看護師になる身として当たり前!』という方もいるかもしれませんが、看護学生もひとりの人間です
生理的欲求である“睡眠欲”を満たしたいと思うのは当然!
今回は、わたし自身の経験も振り返りながら、実習中の看護学生が、『睡眠時間を少しでも増やすための方法、睡眠不足の対処方法』を、具体的に解説していきます
実習中、睡眠不足になる原因

看護学生が、実習中に睡眠不足になる原因は主に3つです
- 調べることや記録がたくさんある
- 実習への行き帰りに時間がかかる
- ストレスがたまっている
調べることや記録がたくさんある
睡眠時間が短くなる1番の原因は、実習記録です
まず、受け持つ患者さんが決まったら、その方の疾患や既往歴、使っている薬剤の作用や副作用について調べてまとめます
実習記録の形式は学校ごとに異なりますが、行動計画、アセスメント、病態関連図、看護計画、ケアの手順書、カンファレンス記録など、様々な種類の記録があります
実習期間も領域によって違いますが、長いと3週間ほどあります
最近は、患者さんの入院期間が短くなってきているので、1回の実習で何人もの患者さんを受け持つことがあり、最初の受け持ち患者さんが退院したら、次にまた新しい患者さんを受け持ち、その方それぞれの記録を書かなければならないので、とんでもない量になります
最近では、パソコンを使った記録が許可されている学校も多いですが、手書きのみという学校もまだ多くあり、手書きの場合は考えていることを文章に起こす作業にとても時間がかかります
実習への行き帰りに時間がかかる
附属病院や学校と同じ系列の病院など、近くの病院で実習ができる場合もありますが、領域によっては遠くにある病院まで実習に通わなければなりません
病院と家の往復だけで2〜3時間かかってしまうこともあり、これが睡眠時間が短くなる原因にもなっています
少数派ですが、自宅から病院がとても遠い人や睡眠時間のために、病院の近くに短期で家を借りている人もいました
ストレスがたまっている
看護学生は、病院という慣れない環境で緊張しながら実習をしています
明日の実習のことを考えると、寝つけなかったり、途中で起きてしまってぐっすり寝れなかったりすることもあります
実習中は強いストレスにさらされているため、家に帰ってからはSNSを見たりインターネットサーフィンをしたりして、つい、誘惑に負けてダラダラしてしまうことも睡眠時間が短くなる原因です
誘惑に負けないように、友達とカフェなどで記録をやるという人もいましたが、仲のいい友達と同じ期間に同じ実習に行けるわけではないことや、実習記録をするにはたくさんの教科書や参考書を使い、広いスペースが必要なため、自宅でやる人がほとんどでした
睡眠時間を増やすための方法

看護学生が、実習中に睡眠時間が短くなってしまう原因がわかったところで、次は、睡眠時間を増やす方法について説明していきます
大事なことはこの2つです
- 無駄な時間をなるべく減らすこと
- 効率よく記録をやること
では、具体的にはどのようなことができるでしょうか?
やるべきことを整理・予定をたてる
いつ何をするか決めておくことで、無駄な時間を減らすことができます
実習をうまく乗り切るために、時間管理能力はとても重要です
実習がおわったら、明日の実習に行く前にやることを優先度が高い順に書き出して、何時から何時までにやるか予定をたてましょう
私はこんな感じで、メモに書き出していました

予定をたてるときのポイントは、こちら
- 家に帰る前にたてる
- 最短の時間を設定する(完璧な記録を完成させるための時間で計画しない)
- 余暇の時間も入れる
家に帰るとつい安心して、SNSを見たりして無駄な時間を過ごしてしまうので、計画は家に帰る前にたてることをおすすめします
また、帰宅してからの予定をあらかじめたてておけば、余暇の時間も取りながら記録の時間もしっかり確保できます
予定をたてるときには、すべての記録がバランスよくできるように、最短の時間を設定しましょう(バランスよくやるための具体的な方法は、次に詳しく解説します)
毎日、慣れない環境で緊張して実習をしているので余暇の時間をつくって、ストレス発散やリラックスすることも大切です
自分に合ったストレス発散方法やリラックスできることを見つけておきましょう
すべての記録をバランスよくやる
例えば、アセスメントだけを突き詰めてやって、看護計画や手順書は全然できていない!なんてことになると、次の日の実習はできません
すべての記録をバランスよくやるためには、計画した予定時間を超えないように取り組むことです
満足できなくても、あらかじめ決めた時間内にできる範囲で一度おわらせて、予定通り次のことをやって、もし、時間が余ったらやり残したことを補足するようにしましょう
参考書を上手く活用
実習記録を効率よく行うためには、いい参考書や本を用意するのが大事です
一から十までを調べて記録にすることができれば、それが最もいいですが、睡眠時間を確保するために効率よくやりたいのであれば、すでにあるものを上手く活用しましょう
アセスメント、病態関連図、看護計画など、記録に必要な情報が詳しく書いてある参考書や本を用意して、そこに受け持ち患者さんの個別性を入れれば、記録は完成です
これから行く実習に向けて用意するなら、すでにその領域の実習に行った友達や先輩に、実習で使える本を聞いて準備するのがいいです
今、実習中という方でも、実習の帰りに学校の図書館にいって患者さんの疾患について書いてある本を借りましょう
実習期間は、たくさんの人が本を借りるので人気の本はないこともありますが、実習中の記録を効率的にやりたいのであれば、買ってしまうことをおすすめします
看護雑誌は、教科書には載っていないような、現場で使えることがたくさん書いてあるので、特におすすめです
雑誌は図書館で借りられないので、実習期間でも図書館にあります
友達に相談
教科書や本で調べてもわからないことや、記録の書き方がわからない時などは、一緒に実習に行っている友達に相談してみるのもいいです
同じ環境でがんばっている友達にしか分かり合えない悩みもあると思います
パンフレットづくりはしない
患者さんの指導のために、パンフレットを手作りして渡す、というのは看護実習でよくあることだと思います
受け持ち患者さんにとって、パンフレットを作って説明することが最適ならば、時間をかけて作る意味は大いにあると思います
しかし、パンフレット作りは自己満足になりやすく、実際、パンフレット作りに懲りすぎて、全然寝てない+実習記録は全然できてないという友人を何人も見てきました
パンフレット作りをすすめてくる先生もいると思いますが、その理由のほとんどは、一人の患者さんに時間をかけられる看護学生だからできることで、実習としての評価がしやすいというのが主な理由です
記録に余裕がある以外はやらないほうがいいでしょう
すきま時間に記録をする
睡眠時間を増やしたいのであれば、時間を上手に使いましょう
お昼休み、自分や友達の受け持ち患者さんのケアがなく待機している時間、実習の行き帰りの時間などが記録できるタイミングだと思います
ただし、公共機関で実習に通っている方は個人情報の漏洩に十分注意が必要です
ここまでは、看護学生みなさんが共通してできることを解説してきました
次は、一人暮らしの場合と実家暮らし、それぞれの場合で、睡眠時間を増やすためにできることを紹介します
ひとり暮らしの場合:家事の時間を短縮
一人暮らしの場合、自分でやらなければならないことがたくさんありますが、睡眠時間を優先したいのであれば、実習中の家事はなるべく時短できるようにしましょう
具体的にはこんなことができます
- 週末にインスタント食品や冷凍食品を購入したり作り置きをする
- 実習中の食事は、温めて食べるだけにする
- 洗い物を減らすために、使う食器をなるべく減らす
- お昼ごはんは、実習に行く途中で買う、病院のコンビニで買う
- 実習で使う白い靴下を5日以上用意しておき、洗濯は週末にする
- 実習に行くときの服装を何種類かで決めてしまう
実家暮らしの場合:食事やお風呂の時間を伝えておく
実習中、自分がいつもと違う生活をしていても、家族は普段通りの生活リズムで過ごしています
『先に寝てから記録をするタイプで、実習から帰ってきて寝ていたら、ご飯だからと起こされた』などはよくあることです
あらかじめ、自分が何時に何をしておきたいのか伝えておくと、家族の協力を得られやすいでしょう
睡眠不足の対処方法

自分に合ったスタイルで睡眠をとる
寝不足の身体で、効率よく実習記録をするためには、自分にあった実習期間の過ごし方を見つけることが大切です
深夜に寝てその前後の時間で記録をする人もいれば、、記録を全ておわらせてから朝方に寝る人、まず寝てから朝までやる人、途中で少しずつ寝る人、などなど、色々なスタイルがあります
自分が最も効率よく記録できるスタイルを探しましょう
睡眠の質を上げる
実習中は、明日の実習のことや記録のことが気になって、なかなか寝つけなかったり、途中で起きてしまうことがあります
少ない睡眠時間でも睡眠の質を上げることができれば、身体もかなり楽になります
睡眠の質を上げるのにおすすめの方法は、こちらです
- ぬるめのお湯につかって身体をリラックスさせる
- 寝る前に温かい飲み物を飲む
- 起きてからやること・明日の実習でやることを書き出す
- リラックスできる音楽を聴く
実習の行き帰りの時間で寝る
まとまった睡眠時間がとれなくても、合間で少しでも寝られればつらさも軽減できます
実習先が遠く、自宅と病院の行き帰りに時間がかかる場合は睡眠時間に充てるのもいいでしょう
電車やバスの場合は、乗り過ごしに注意をしてください
仮眠をとる
眠気を必死に我慢しながら記録をしても、時間がかかってしまうだけなので、眠くてどうしようもない時は、時間を決めてしっかりアラームをかけた上で仮眠をとりましょう
栄養ドリンク・カフェインに頼る
やることがあってどうしても寝れない時には、カフェインで目を覚ます方法もあります
カフェインが多く含まれているのは、コーヒー、お茶、エナジードリンク、チョコレートなどです
ただし、カフェインの取りすぎは身体に悪いので、注意が必要です
寝不足だと肌荒れがひどくなるのも悩みではないでしょうか
栄養のある食事を取るのが一番いいですが、実習中は忙しいので栄養ドリンクやサプリメントで栄養を補うこともいいでしょう
週末にしっかり寝る
実習に行っている平日は、睡眠時間が短くなりがちなので、実習が休みの週末はしっかり睡眠時間を確保しましょう
記録もあると思いますが、週末はよく食べてしっかり身体を休めて、次の週からの実習に疲労を持ち越さないようにしましょう
まとめ
今回は、実習中の看護学生が、『睡眠時間を少しでも増やすための方法、睡眠不足の対処方法』を解説しました
実習中は寝れなくてつらいと思いますが、あなたが睡眠不足になりながらも、患者さんのことを一生懸命考えていることは、患者さんや実習指導者、学校の先生に伝わっているはずです
実習はいつかおわる!実習がおわったら、たっぷり寝ましょう!!
今回の記事が、何か参考になればうれしいです
これからも、看護学生や助産学生に役立つ情報を発信していきますので、ぜひご覧ください
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