【現役助産師が執筆】NST?胎児心拍数モニタリングって何?母性実習におすすめ参考書も紹介!

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看護学生
看護学生

NSTの見方が知りたい!

NSTの勉強に使える参考書が知りたい!

母性看護や助産では必須の胎児心拍数モニタリング!

産科特有の検査なので、難しいと感じている人も多いのではないでしょうか?

今回は、胎児心拍数モニタリングの概要を説明するとともに、学習に役立つおすすめ参考書を紹介していきます

うめこ
うめこ

🎓 看護学生さん

🍼 助産学生さん

🔰 新人看護師さん

💉 産科に異動になる看護師さん

それぞれにおすすめな参考書を紹介するよ!

 
目次

胎児心拍数モニタリングとは

そもそも、胎児心拍数モニタリングとは…

“母体腹壁に陣痛計を装着して胎児心拍数と子宮収縮圧を測定し、胎児の状態を評価する検査”のことです

胎児心拍数モニタリングにはCST(contraction stress test) とNST( non-stress test) があります

CST(コンストラクション・ストレス・テスト)

子宮収縮させる薬剤を投与して、胎児にストレスがかかった状態で胎児心拍数の変動から胎児の状態を判定します

陣痛に胎児が耐えられるかを知ることができます

最も古典的な検査のひとつですが、現在はあまり行われていません

適応

  • 妊娠26週以降
  • 子宮内胎児発育遅延や妊娠糖尿病などのハイリスク妊娠
  • ハイリスク妊娠でありNSTでnon-reactiveと判断された場合

❇︎早産リスクが高い症例(切迫早産、多胎妊娠、前期破水など)では、分娩を誘発する可能性があるため禁忌とされています

手順

  1. 妊婦さんに半座位、仰臥位、セミファーラー位をとってもらう
  2. 陣痛計と心拍計をベルトで固定する
  3. オキシトシン5単位を5%ブドウ糖液とともに持続点滴する
    (子宮収縮の誘発には乳頭刺激を用いる場合もある)
  4. 20分ごとに投与量を倍増する
  5. 子宮収縮に伴う遅発一過性徐脈出現の有無を確認する

評価

CSTの評価判定基準
positive(陽性)10分以内に子宮収縮が3回あり、
遅発一過性徐脈が全ての子宮収縮の半分以上に出現する
negative(陰性)10分以内に子宮収縮が3回あり、遅発一過性徐脈がない
equivocal
(陽性とも陰性とも言えない)
過強陣痛の出現
遅発一過性徐脈が全ての子宮収縮の半分以下、または
遷延一過性徐脈や変動一過性徐脈があるとき
unsatisfactory(不成功)10分以内に子宮収縮が3回以内のとき、記録できないとき

NST(ノン・ストレス・テスト)

妊婦健診などでよく行われるのは、NSTの方です

胎児にストレスがかかっていない状態で、胎児心拍数と子宮収縮を調べる検査です

適応

妊婦健診では、妊娠34週から36週以降の妊婦

(入院中の場合には、妊娠20週後半から行うことがある)

手順

  1. 妊婦さんに半座位、仰臥位、セミファーラー位をとってもらう
  2. 陣痛計と心拍計をベルトで固定する
  3. 20~40分間モニタリングする
  4. 正常胎児心拍数パターンであることを確認して終了する。

➡︎詳しい手順は他の記事で紹介します!

評価

  1. 胎児心拍数が110〜160bpm
  2. 6〜25bpmの基線細変動がある
  3. 一過性頻脈がある
  4. 一過性徐脈がない

この4つの条件がそろったときに、胎児の状態が良好であると判断できます

ちなみに、一過性頻脈が出現する場合を「reactive」、出現しない場合を「non-reactive」といいます

おすすめ参考書4選

助産師のための臨床で役立つ胎児心拍数モニタリング 症例から学ぼう! ポイントとピットフォール (ペリネイタルケア2022年新春増刊)

助産学生さんや産科に異動になる看護師さんなど、これから産科で働く方に一番おすすめの本!

内容はこのようになっています

  • 第1章:胎児well-beingの評価、分娩監視装置の基本
  • 第2章:胎児心拍数基線、基線細変動、一過性頻脈、一過性徐脈など判読のキーポイント
  • 第4章:病態別ケーススタディー(切迫早産 ・子宮内感染・常位胎盤早期剝離など)
  • 第5章:助産師目線のCTGモニタリング

判読に必要な基本的な知識はもちろん、産科病棟でよく見かける病態についてケーススタディで学ぶことができます

はじめての胎児心拍数モニタリング(CTG)
  • 第1章 基礎編(分娩監視装置って何をするもの?胎児心拍数モニタリングってどんなもの?)
  • 第2章 NST編(NSTをマスターしよう!CSTを理解しよう!)
  • 第3章 実践編(陣痛についての情報収集をマスターしよう!これだけは覚えたい分娩中の要注意波形)

基本的な知識がひと通り学べるので、看護学生や助産学生の導入編としておすすめ!

実習で持ち歩くことができるポケットサイズです

図説CTGテキスト−助産実践能力習熟段階(クリニカルラダー)®レベルIII認証CTG必須研修対応テキスト

助産師やアドバンス助産師を目指す方などにおすすめ!

解剖生理の観点をふまえて、NSTの判読を学ぶことができます

他の参考書に比べるとちょっと難しいかもしれませんが、胎児心拍数調節のメカニズムの部分はNSTを理解していく上で重要な部分です

日本産婦人科医会ホームページでも読むことができます

胎児心拍数モニタリング&超音波検査改訂2版 (周産期手帳)
  • 胎児心拍数モニタリング編
    第1章 分娩監視装置
    第2章 胎児心拍数モニタリングの基礎
    第3章 胎児心拍数モニタリングの実際
  • 超音波検査編
    第1章 超音波検査の基本
    第2章 妊娠初期の超音波検査
    第3章 妊娠中期・後期の超音波検査
    第4章 分娩直前・分娩時の超音波検査

胎児心拍数モニタリングと超音波検査の基本がコンパクトにまとめられています

図や写真がたくさんあるので理解しやすい!

現場で働く看護師・助産師さんにおすすめです

まとめ

今回は、胎児心拍数モニタリングについてまとめてきました!

みなさんの参考になれば嬉しいです👶

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この記事を書いた人

4年制大学で看護師と助産師の国家資格を取得👶
NICUでの勤務経験もあり
看護師や助産師を目指しているみなさんに役立つ情報を発信していきます

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