この記事をご覧になっているのはLGBTについて勉強したい医療関係者や学生さんが多いと思いますが、みなさんはLGBTについてご存知ですか?
わたしは助産師なので、学生時代にセクシュアリティやジェンダーについて勉強したのですが、最近周りにレズビアンの方がいると知ったとき動揺してしまったんです
そんな自分が恥ずかしく、「助産師も性についてのプロフェッショナルだしせっかくだからこの機会にもっと勉強しよう!」と思ってLGBTに関する本をいろいろ読んでみたので、備忘録を兼ねて医療や看護の視点からおすすめな本を紹介していこうと思います
看護学生や助産学生さんは、LGBT・セクシュアリティに関するレポートの参考にもなると思います
おすすめの本

オレは絶対にワタシじゃない
なるべくやさしくLGBTを知りたい方、読書が苦手な方におすすめ!
著者は、トランスジェンダーの遠藤まめたさん
自身の幼少時代の様子から、思春期の悩みや葛藤、逆襲のための社会活動、現在の人生までが綴られています
こんな方におすすめ↓
- なるべく楽しく読みながら考えたい
- 当事者の考えや体験談を知りたい
LGBTの当事者の本は内容が重くなったり当事者以外に理解を促すものが多いですが、遠藤さんのユーモアと独創的な考え方がおもしろくてサクサクと読めてしまいます
自分も多数派(マジョリティ)と思ってもどこかでは少数派(マイノリティ)、そんなことを考えさせられました
はじめてのジェンダー論
大学の教科書や参考書として使用されているこの本
ジェンダーの概念の解説からはじまり差別やハラスメントまで解説されています
こんな方におすすめ↓
- 基本的知識から周囲をとりまく問題まで全般的に学びたい
- やさしくもしっかりと学びたい
- レポートの参考にしたい看護学生・助産学生さん
性別役割分業、ホモソーシャル、マタニティハラスメント、母性愛神話、リプロダクティブ・ヘルス&ライツ、生殖テクノロジーについてなど、母性看護に含まれる内容も解説されています
学校・病院で必ず役立つ LGBTサポートブック
「法律上つながりのない同性パートナーに病状説明をしてもいい?」、「トランスジェンダーの人が入院されたときにはどのような配慮が必要?」、「産婦人科スタッフが特に気をつけなければならないことは?」
このような現場での疑問をQA方式で解説している本です
こんな方におすすめ↓
- 医療現場で実際に生じる問題や課題について知りたい方
- 青年期のLGBTについて理解を深めたい方
- 医療従事者の方
- レポートの参考にしたい看護学生・助産学生さん
基本的知識を全く知らないという人は、他の本や学校の教科書で勉強してから読むと理解しやすいと思います
初めて学ぶLGBT 基礎からトレンドまで
LGBTにまつわる基礎的な知識から、カミングアウト、教育、健康、法律、市民生活、ビジネスについてまで網羅的に解説がされています
看護の視点だけでなく、LGBTをとりまく社会についても知りたい方におすすめです
第3章の「性的マイノリティの心と体の健康」では、LGBTと精神疾患、ホルモン治療、性別適合手術について詳しく解説がされています
成蹊大学非常勤講師の石田仁さん執筆であり、数々の研究データをもとにして書かれているのでボリュームがありますが、マンガやイラストも取り入れられているので本を読むのが苦手な方でも読めると思います
おまけ
本ではないのですが、無料で読めるこちらもおすすめ!
大阪市のNPO法人QWRC(クォーク)が医療福祉従事者への理解を深めてもらうことを目的に配布している「LGBTと医療福祉」という冊子です
まとめ
いかがでしたでしょうか?
気づかないだけで身の回りの人や患者さんにもLGBTは存在しています
全ての人が生きやすい社会に、全ての患者さんが少しでも快適な入院生活を送れるように、私たち医療従事者もLGBTについて学んでいきましょう!
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